12月13日、14日に東京芸術大学新港校舎で「コトバ身体ワークショップ」という一風変わったワークショップが行われました。MMMスタッフからは、タイショー、プロデューサー田島、アートディレクターの小佐原が参加したのでリポートします。

はたして港の突端にある校舎では、なにが行われているのでしょうか?

 

会場に入ると、6つの大きなスクリーンにキネクトとPC、そして老若男女合わせて30名ほどの参加者。今回の「コトバ身体ワークショップ」は、振付家の山下残さんと、山口情報芸術センター、東京芸術大学メディア映像専攻の学生によってつくられたそうで、コトバと身体を行き来しながら新しい発見が得られるとのこと。

 

まず6つのグループに別れ、システムの操作をおそわります。
すでにデータが入っているので、コトバを入力するだけでそれに関連した動きを検索することができます。

ためしに、「パリンコ」と入力してみます。
はたしてこのコトバは、どんな動きになるんでしょうか?

なるほど、言われてみればたしかに「パリンコ」っぽい動きです。

 

つづいて動きを取り込みます。

スポットライトの前に立つと、前のスクリーンに棒人間があらわれPCに動きが取り込まれていきます。(こうしてキャプチャした動きは、あとで前半や後半を切ったり「編集」もできます)

キャプチャした動きが、つぎつぎにデータベースに蓄積されていきます。

またキネクトの性質上、棒人間の足が小刻みに震えたり、一部分が大きくなったりすることもあります。このバグを人間がマネし、それをまたキャプチャすることで、あたらしい動きにつなげていくこともできます。

プロデューサー田島は、この動きに「いいバグ」というタグをつけたようです。

タグはとなりのグループの棒人間にも足していきます。。
一周すると、自分のうごきにも新しいタグがついていました。

「左右確認」のつもりで動いたのですが、「帽子を脱いでバイバイ」が付与。

自分の動きに思いがけないイメージがつけ加えられるのが新鮮です。

また参加者の動きを「ブレンド」して新しい動きをつくりだすこともできます。

 

つぎは、振り付けのメソッドを教わります。

2人1組になり、動き担当とコトバ担当に別れ、まず動きからひとつのイメージをコトバにします。そのコトバをもうひとりが別の動きで表現し、それに対して、またコトバを付け加えていくという数珠つなぎの構造をつくります。(コトバが1対1対応ではなく、1対2対応になっているところがミソ)

前後のうごきがコトバで紐づいているため、短時間でも振りを覚えることができます。

この班は、「ぴーん→しゅわ→受け止める→乙女チック→キュン♡→凝縮→ぎゅわ〜ん」

という流れをつくったようです。

振り付けの量が多かったのですが参加者の筧さん、みごとにこなしていました。

 

休憩中

 

その間、芸大生は場転をします(おつかれさまです。)
プロジェクタや各種機材の設置など、かなり設営も大変だったんじゃないかと思います。
しかし”あたらしいこと”をスムーズに伝えるためには、この会場の作り込みは必然だったのでしょう。

 

いよいよ、最後はダンスをつくります。

動きもしくは、コトバから5つを選び、ひとつのシークエンスを作り出します。

パネルから要素を選び、スクリーンに映っている棒人間の動きをマネするだけで、
ある種ゲーム感覚で、ダンスが完成していきます。

 

発表!!

 

最後に雑感を。。。
今回、参加した「コトバ身体ワークショップ」は、今までMMMが行ってきたワークショップのように参加者に「ジェルキャンドル」や「うちわ」といった、”お土産”を持ち帰ってもらうものではありませんが、言ってみれば「新しい動き」や「新しいコトバ」、「新しい考え方」を持ち帰ることになります。

 

それはある意味、具体物よりも自分の世界を広げてくれる、とてもアート的なお土産だなと思いました。

 

地域アートプロジェクトの場合、地域の人や参加者を考慮して、どうしても具体物をつくり持ち帰ってもらうという、いわゆる「わかりやすいワークショップ」になりがちですが、地域の人や参加者の想像の外にある新しいワークショップも企画してみたいと思いました。

 

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