”月蝕のサーカス” 磯部沙恵里+ピーナッツ・アビンドキア
8月16日PM19:30に、那珂湊駅プラットホームで磯部沙恵里さんのパフォーマンス作品「月蝕のサーカス団」が開催されました。
今回披露していただいた作品は「セルヴェ・デルヴォに捧げる」。磯部さんの語りとピーナッツ・アビンドキアさんのSAXで構成され、ダークな美しさを感じるパフォーマンス作品でした。
ランタンや古時計といったアンティーク調の小道具が用いられ、一見プラットホームにはミスマッチすぎるとも思えるような光景ですが、見事に空想と現実が融合されていくようなパフォーマンスです。
「屋外でのパフォーマンスは初めてです」とお話していたアビンドキアさん。多少不安も残るといった様子でしたが、開幕すればすぐに作品の世界がプラットホームを覆っていきました。 鉄道の通過で開幕し、鉄道の稼働音が聞こえてくるタイミングで閉幕するように時間が合わせてられており、鉄道の到着で現実世界へと引き戻されるような感覚でした。どんな環境であってもそれを「作品」に取り込んでしまうという強さと美しさが感じられました。
大イベントと開催時間が重複しており集客に心配もありましたが、場内に響き渡る幻想的な語りとSAXの音色に次々と観客が引き寄せられてくるようでした。 はじめは物珍しさから、遠くで写真撮影をしている人たちが多かったものの、ひとたびパフォーマンスに熱が入れば近くまで寄り鑑賞する方が増えていきました。
開幕前と閉幕後に、何人かの観客の方がお二人に質問などをしていましたが、とても丁寧に対応していただき観客の方も満足して帰っていかれました。 演技中は孤高のパフォーマーといった印象ですが、実際はお二人ともとても親しみやすい方です。
私もスタッフとして準備と後片付けをお手伝いしましたが、とても楽しく作業させていただきました。 今回の「月蝕のサーカス団」を見逃してしまった方、もう一度パフォーマンスを観たいという方に朗報です。8月30日(日)16:00より百華蔵にて、パフォーマンス「リリカル・リアリズム」が開催されます。
また、みなとメディアミュージアム2015も30日が最終日となりますので、この機会をお見逃しなく。 磯部沙恵里さんの作品も最終日まで百華蔵に展示中ですのでこちらも併せてご覧ください。 それでは引き続きMMMをお楽しみください。