廣野鮎美

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展示期間
本展示
は作品が複数のため、作品ごとに展示期間が異なります。
ポスター作品:9月19日~11月28日 映像作品:11月20,21,27,28日
展示場所はポスター作品が那珂湊駅待合室、映像作品は3710屋になります。

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アーティスト。
1996年兵庫県生まれ。2019年成安造形大学芸術学部芸術学科美術領域現代アートコース卒業。映像、パフォーマンス、絵画、写真など、手法を限定せずに制作を行う。

はじめに、ここで暮らす人が那珂湊に抱く感情について想像した。ここで生まれ育った人もいれば、そうでない人もいて、故郷だと言う人もいれば、そう言い切れずにいる人もいる。人の数と同じだけパターンがあるだろう。それはどんな土地でも当たり前だが、まず考えるべきことに思えた。 そして今年春、那珂湊をひとり歩いた。自分でも驚くほど、様々なものに出くわした。今回はそれらの持つ言葉を、自身の想像を交えながら引き出していく作業に努め、いくつかの映像と写真、しぐさをここに広げてみることとする。これを、どこに行っても付き纏う、居場所・所在の問題について考える材料としたい。

《話を振る》

駅の山側にある池、名平洞を訪ねた。図書館の近くにあり、渡り鳥の飛来地だと看板が立っている。細い川にかけられた赤い橋を渡ろうと目をやった時、橋の下に白鳥がうずくまっていることに気づいた。怪我をしているのではと勝手な心配をしながら眺め、ふいに思いついて話しかけたのだった。

《新しい道の砂利を蹴り転がしながら歩く》

名平洞へ向かう道中に、新しい住宅街が作られつつある。10年ほど前に実家を引っ越した時と同じ光景がここでも見られたことに、少しだけ安心感を覚えた。どこからか運ばれた砂利を一つ拾い上げて蹴りながら、この街をぐるりと一周歩いてみることにした。

《ふやけた石臼》

大洗水族館へ足を運んだ。マンボウは水槽に直接ぶつからないよう用意されたビニールの膜に囲われ、ひたすら口の開閉を繰り返していた。彼らがいた大きな海と、意図せずその口に吸い込まれたものを想像し、マンボウは代弁者なのかもしれないと妄想を走らせた。それで、私はその声が聞きたいと思ったのだった。

《ここにいる》

カラスのように年間を通じて同じ場所で生活する鳥を、留鳥と呼ぶそうだ。

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